2022年ウクライナ、双方多くの死者が日々でている悲惨な状況。でも、ついゲーム脳で情報を集めてしまう。すいません。
移動式の対空兵器が発達したことにより、「制空権」の確保はできず「航空優勢」の用語が使われるようになったのはかなり前。
2022年のロシアによるウクライナ侵攻では双方とも「航空優勢」が確保できない状況になっているらしい。その結果、ヘリも攻撃機も飛べず空に居るのはドローンとミサイルだけ。
空対空戦闘が全くないのか
そんなことはなく、戦闘機同士での空対空ミサイルの打ち合いも行われているようだがそもそも報道されるようなものではない。ステルス機活躍の情報は少なく、空戦機動性能よりミサイル誘導方式の差が戦果に大きく影響しているとのこと。戦闘機本体のレーダーの支援が必要なレーダー誘導式ミサイルは流石に時代遅れなのではないか。
重量の増加に伴う装甲の強化には限界あるし、そもそも脆弱な可動部が多いヘリは敵が武器を構えている所に突っ込んでいくのは無理と言われていた。歩兵が小銃しか持っていなかった時代とは異なり、携行型で炸薬量は少なくても誘導ミサイルであるスティンガーが一発でも当たればほぼ撃墜。
ヘリよりも飛行速度が速い、対地攻撃機も同様に撃墜されている。地域紛争など装備が貧弱な相手に対しては軽攻撃機が見直されているらしいがスティンガー相当の装備が世界中に行き渡るのはそう遠くないと思う。
湿地が多いウクライナでは、前々から小型のバギーに対戦車ミサイルを搭載した部隊を構築していた。国産の対戦車ミサイル(ATGM)である、STUGNA-Pを二人乗りのバギーのフレーム上部にマウント。
バギーのマフラーは静穏性が高い工夫がされ、暗視装置や偵察用ドローン等も装備している。
「この60キロの輸送車列に対する遅滞戦闘は、ウクライナ軍のヤロスレフ・ホンチャー大佐率いる、森林戦闘を専門とするたった30名の部隊によって行われたことが分かっている。彼らは四輪のバギーを駆使して、湿地帯の森林を高速で移動した。また、暗視装置とドローンも装備していた。 」
ジャベリンとNLAWの活躍が数多く報道されているが、ジャベリンは22kg以上、比較的軽いNLAWでも13kgと徒歩で持って歩くのはかなりきつい。最近の報道では、一人乗りの四輪バギー(ATV/クワッドバイク)の後部荷台に沢山の対戦車ミサイルコンテナを縛り付けた車両が映っている。なるほど、こうやって前線まで運んでいるのね。沼地も多く、通常の四輪駆動車では行動が制限される地形らしいのでATVが最適なんだろう。二輪バイクではそんなに重いもの運べないし。
軽装甲で戦場を走り回る精神力は必要だろう。
見通し距離の無線を使うドローンは欠点が多く戦場では使い物にならない説があった。
誘導距離を確保するには低高度ではなくそこそこの高度、対空レーダーに見つかりやすく、速度も遅いので対空ミサイルだけではなく対空砲でも簡単に撃墜できる。
ジャミングに弱い
搭載できる爆載量が少なく、実質的な打撃を与えられない。
結果として、確かにドローンは対空ミサイルで簡単に撃墜できるが。対空ミサイルではコストバランスが悪すぎる。今回のロシア軍は低コストの対空砲等の装備がない。
爆薬の量が少なくても、各種先頭車両に搭載されている爆薬に誘爆すれば大きな打撃。車列の一部でも破壊され動けなくなれば車列全体が止まる。
各種ミサイルは素晴らしい、遠くから精密に攻撃できる。でも高い。高いと言う事は戦闘を行う前に多く備蓄できない。追加生産もままならない。そんなに多く消費するわけにはいかない。ロケット弾も同様で撃ったら補給のため一度引かないといけない。
155mm榴弾砲弾も一発5万円以上のコストなので安くは無い。それでも、他の兵器よりは安く大量に打ち込める。それもドローンによる弾着観測などと組み合わせるととても効率的に。
今回は、装甲を持たない自走式の榴弾砲が活躍しているようだがヘリで運搬が可能なけん引式も見直されているらしい。
GPS等の誘導機能を持たせた砲弾、通常砲弾の100倍程度のコスト。それでも、自爆ドローンよりは遥かに多い作薬量。米国の支援によりコスト無視で大量に消費されているのであったら大変な脅威。
ロシア側の監視体制の問題とされているけど、そもそも対艦ミサイルの迎撃ってとっても難しいのではないか。演習も難しいのではないか。対地ミサイルの迎撃も同様。砲弾に比べたら遥かに低速な巡航ミサイルであってもそうそう迎撃できるものではないのだろう。
攻撃手法としては最も古い?地味というか。戦場の兵士の装備をみるとアサルトライフルと狙撃ライフルの二丁を持ち歩ている兵士を多く見かける。狙撃専門ではないにしろ、スコープやライフルの進化により500m以上の攻撃距離が実現できるのではないか。50口径のBARRETや338 Lapuaの銃を見つけることが出来る。
ロシア軍の将校の被害が多いのも狙撃手の成果と言われている。これは、情報収集もしくは情報漏洩の成果と言えるのだろう。
船舶の分野ではどんなに重装甲にしても対艦ミサイルの威力に対抗する事は不可能で、重量増による航続距離や運動性の犠牲に見合わないので戦艦に種別される船種は新規に建造されなくなった。
陸上では、戦車の存在意義はまだあるとされているが。今回のロシアウクライナ侵攻で上面からの対戦車ミサイルにはやっぱり弱い事が確認された。
一方、兵員輸送車ではアフガニスタン等の紛争地域で地雷・IEDの被害が多かった事から中装甲の汎用車両が求められ、米軍ではJLTVとして5トン近い車両が選ばれた。日本の自衛隊でも軽装甲機動車の後継が検討されている。
でもね、米軍でもISVという大型バギーも調達される見込みです。一分隊9人全員が乗れる。2トン程でUH-60中型ヘリコプターで運搬が可能。
実際に、軽装甲で戦場を移動するのは精神的にきついでしょう。でも、多くの車両を装甲車両にするのはコスト的にも平坦能力的にも無理だと思うのです。日本の自衛隊も中途半端なことをするくらいなら、MRAPブッシュマスターをもっとたくさん導入してそれ以外は軽装甲車両で良いと思うんですけどどうですかね?
汎用軽機動車として、4人乗りカワサキMULEが採用されていますがもっと小型のも良いのでは?ジムニーの屋根カットバージョンでも良いかも。
MAXICO Yagu : これまた中途半端な
STINGER
MANTIS
NIKOLA :Reckless UTV EV